【位置情報活用例】スポーツ観戦者の特徴を分析してみた

こんにちは。シナラのインターン生の酒井です。

日本だけにとどまらず、世界的に注目されている2020年東京オリンピックがいよいよ来年に迫ってきました。

皆さんはチケットの申し込みは済ませたでしょうか?(僕はお金がないのでしませんでしたが…)

オリンピックは4年に一度しか開催されませんが、様々なスポーツでリーグ戦や大会は全国各地で一年通して行われています。そこで今回はいくつかのスポーツに注目し、現地観戦者の特徴を分析してみました。

 

調査対象と分析手法の紹介

分析手法

VenueVitalics™を用いての分析

※VenueVitalics™とは:特定エリアのユーザーの数や属性を分析するシナラのソリューションです。今回は各会場で検出されたユーザーの性別、年齢と属性(エクスペリアンモザイク)、趣味嗜好を分析しました。

 

調査対象

今回の分析では現地での観戦者が多いスポーツである野球・サッカー・競馬・ボートレース・相撲・フィギュアスケートに焦点を当て、以下の場所での試合を調査しました。 

(括弧内は本拠地とするチーム)

 

<野球>

  • 東京ドーム(巨人):vs DeNA、中日
  • 明治神宮球場(ヤクルト):vs DeNA、巨人
  • マツダスタジアム(広島):vsヤクルト、巨人

※試合は全て2019年7月に開催

 

<サッカー>

  • 埼玉スタジアム(浦和レッズ):vs神戸、仙台、鳥栖戦
  • 味の素スタジアム(FC東京):vsガンバ大阪、川崎、神戸戦
  • 吹田スタジアム(ガンバ大阪):vs鹿島、清水戦
  • ヤンマースタジアム長居(セレッソ大阪):vs磐田、名古屋戦

※2019年に行われたリーグ戦を対象

 

<相撲>

  • 日本武道館:大相撲五月場所(2019年5月開催)

<ボートレース>

  • 福岡競艇場:SG第46回ボートレースオールスター(2019年5月開催)

<競馬>

  • 中山競馬場:皐月賞(2019年4月14日開催)

<フィギュアスケート>

  • さいたまスーパーアリーナ:フィギュアスケート世界選手権2019(2019年3月開催)

 

では早速、結果を見ていきましょう。

 

年齢、性別

サッカーとボートレース&競馬は男性の割合が高く、フィギュアスケートは女性の割合が非常に高いですね。相撲観戦者の男女比がほぼ1:1であるのは意外でした。

 

年代別で見た場合、野球、ボートレース&競馬は若い年代に人気があり、相撲とフィギュアスケートは40代、50代以上の方々に人気があることが分かります。大方予想通りといったところでしょうか。

 

僕の趣味がサッカー観戦ということもあり、サッカーと野球についてはより深掘りしてチーム毎に違いがあるのか調べました。

 

サッカーについては、どのチームも男性の割合が高いです。

10代、20代に注目してみるとFC東京と浦和レッズは男性が多いですが、ガンバ大阪とセレッソ大阪は女性の割合がおよそ半数を占めており、クラブごとに違いが現れています。

セレ女(セレッソ大阪の女性サポーターの呼称)という言葉があるのも頷けます。

 

 

野球に関しては、年代が上になるにつれて男性の割合が増えていますが、広島カープについては他の2チームよりも女性の割合が大きく、特に若い世代では約60%と非常に高いです。カープ女子の影響たるや恐るべし…

 

居住地

実際にスポーツ観戦者が何処から来たのかをスポーツごとにまとめました。

 

<サッカー>

 

 

FC東京のホームゲームであるため東京に住んでいる人が70%を占めていますが、アウェイチームの応援で大阪から駆けつけている人も僅かながらいます。

セレッソ大阪のホームゲームであるため大阪府民が多いですが、アウェイの名古屋からも一定数(約16%)存在します。バスや鉄道で行ける距離なので、名古屋からも行きやすいのでしょう。

 

<野球>

東京ドーム開催なので、関東に住む人が大半ですが名古屋を本拠地とする中日ファンも4%ほどいます。

広島での開催なので8割が広島市民です。大都市である東京から来る人は2%しかいません。

 

サッカーと野球ではやはり試合会場付近に住む人々の割合が非常に高いですが、

アウェイ(ビジター)の応援で遠くから駆けつける人も一定数存在することが分かります。

 

<相撲、ボートレース>

こちらもやはり会場付近に住む人々の割合が高いです。

 

<フィギュアスケート>

 

 

日本では5年ぶりの開催となったフィギュアスケート世界選手権ということもあり他のスポーツと比べて全国各地から観戦に訪れています。

 

また、関東で開催された試合において遠方(関東以外)から観戦にきた人の割合を試合ごとにまとめてみました。

 

先述の通り、フィギュアスケートの割合が圧倒的に高いです。

相撲(国技館では年3回)や競馬(皐月賞は年1回)も開催頻度が多くない分、遠方から来る人が多いのかもしれませんね。

 

サッカーと野球については、関東のチーム同士の対戦

(FC東京-川崎、巨人-DeNAなど)にも関わらず、関東以外からも一定数来ていることから人気の高さが伺えます。

 

エクスペリアンモザイク

※エクスペリアンモザイクはエクスペリアン社のロジックに基づき居住住所からペルソナを推定してセグメント化したもの

※地域間による特徴の差を無くすため、関東で開催されたスポーツおよび試合に限定して分析しました。

 

スポーツごとに特徴が表れていますね。一般的な会社員(青色)は野球、役員クラス(オレンジ色)はサッカーや競馬、大都市のエリートクラス(水色)になると相撲に行く人が多いことがグラフから見てとれます。

フィギュアスケートに行く人は地方に住む方々、ご家庭を持つ人が比較的多いです。

僕も将来お金持ちになってのんびりと相撲観戦をしたいものです…

 

趣味嗜好

ユーザーがどんなことに興味を持っているのか、セグメント分析をすることで調査しました。

スポーツ観戦者はパチンコとカラオケ好きが多いそうです。特にボートレース&競馬観戦者は同じギャンブル系ということもありパチンコのヘビーユーザーの割合が他のスポーツと比べて非常に高いです。

ファッションに限定した観点から見てみると、全体的におしゃれな方、美容に興味のある方が多いです。特にボートレース&競馬観戦者はおしゃれな人、フィギュアスケート観戦者は美容に興味がある方の割合がより高いですね。

 

まとめ

どのスポーツにも共通する点もあれば、年齢層や趣味嗜好などスポーツ毎に観戦者の特徴に違いがあることがお分かりいただけたと思います。

これからTVではなく現地で観戦してみたい方、デートでスポーツ観戦に行きたい方、スポーツ観戦者をターゲットにしたビジネスを考えている方など、多くの方の参考になれば嬉しいです。

 

また、今回は位置情報とユーザーのキャリアの端末情報を用いていくつかの現地でスポーツを観戦する人の特徴を分析しました。これらを使いこなすことで様々なデータ分析が可能となります。

分析に用いたVenueVitalics™についての詳しい説明はこちら

また、シナラについて興味が湧いた方は是非ホワイトペーパーをこちらからダウンロード下さい。

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