新型コロナウィルスにも負けない!複合施設のリピーター獲得・集客施策
PDFをダウンロード今回は、位置情報のソリューション導入の成功事例として、サンシャインシティの大澤氏にお話を伺いました。
サンシャインシティは、都市型総合ディベロッパーとして、オフィス、ショッピングセンター、劇場などの賃貸事業、展望台、水族館、コンベンションセンター、駐車場等、幅広く運営されています。
その中で大澤氏は、コミュニケーション部で主に広告宣伝業務を担当されています。
施設を有しているビジネスは、昨今の新型コロナウィルスの影響を大きく受けており、サンシャインシティもご多分に漏れず、大きな影響があったとは大澤氏の談。しかし、それに手をこまねいているわけにもいかず、従来のダイレクトメールやチラシだけではなく、デジタルマーケティング施策に取り組まれました。
-貴社の事業内容と、大澤氏の業務内容について教えていただけますか。
大澤氏(以下敬称略):株式会社サンシャインシティは、東京・池袋の複合施設「サンシャインシティ」の開発から管理・運営まで行っている会社です。1978年にオープン以来、地域社会に「なんか面白いこと」を提供することをミッションに、毎年多くのお客様をお迎えしております。
そのなかでも私は広告宣伝や広報活動、CX向上やインバウンド対策に向けた取り組み等を行うコミュニケーション部に所属し、主に宣伝計画の立案と媒体物の制作を担当しております。
-業務の中で抱えていた課題を教えてください。
大澤:昔からイベントの宣伝はテレビCMや交通広告、DM、最近ではWebやSNS広告などを行ってきましたが、それらが本当にお客様に届いているのか、またどういった客層に届いているのかがわからず、効果検証と来店計測ができていないことが課題でした。
もちろん社内ではPDCAサイクルを回していこうという認識はありました。しかし従来のシステムやサービスだとどうしても「作って、出して」で終わってしまい、効果検証や来店計測ができないまま矢継ぎ早に次の広告を打っていたのです。そういった状況を見直しブラッシュアップすればより効果的な宣伝、マーケティング活動に繋がるのではないかと考えておりました。
-配信先、ターゲティングのところで課題はありましたか。
大澤:細かくセグメント分けができておらずターゲティングが課題でした。もともとサンシャインシティは、水族館・展望台・プラネタリウムなどのアミューズメント施設があるので、デートで使われる方もいれば、ご家族で楽しまれる方もいます。また周辺にはアニメ関連のコンテンツも充実しているのでアニメ好きの方がイベントで楽しまれたりとターゲットの幅が広いんですね。
施設やイベントによってターゲットが異なるからこそ、最適な広告配信方法も都度検討する必要があります。また、コロナ禍で遠方からのお出かけを促進するような広告配信は避けたかったため、配信先の選定時に近隣在住の方やサンシャインシティへ直近で訪れた方へ再来街を促すような広告配信ができたらいいなと検討していたところでした。
-ありがとうございます。今回シナラを選ばれた理由を教えていただけますか。
大澤:実は1年ぐらい前に担当者の方から一度サービス概要を伺っていました。その時は実施までには至りませんでしたが、コロナ禍をきっかけに以前と比べて宣伝・広告の意識が変わり、より効率化が求められるようになったと思います。
そういった時流の中で、決め手になったのはシナラの来店計測の精度の高さです。GPSだと正確な位置情報が取得できず、例えば来館されたお客様が水族館に訪れた方か、水族館以外の方かを判別できませんでした。
しかしシナラはWi-Fi機器を使ってターゲティングができるため、サンシャインシティのように建物内で自動検知ができるのは魅力的だと思いました。また個人情報保護の問題にも配慮して活用できるのもシナラを選んだポイントです。
-具体的にどのようなターゲティングを実施されたのですか。
大澤:今回はサンシャインシティのクリスマスイベント企画で、広告配信をいたしました。今回のイベントの宣伝の方向性としては、遠方のお客様ではなく近隣のお客様や、普段からよくサンシャインシティを使っていただいているリピーターの方々に向けて広告配信をしたいという要望があったためその旨をお伝えしていたのです。
実際のターゲティングではサンシャインシティに訪れる上位50の市区を母集団として、前年にイルミネーションスポットに行かれている方や、休日に池袋エリアで活動歴のある方、また1年以内にサンシャインシティに訪れた方で直近3ヶ月以内の訪問がない方、直近3ヶ月以内の訪問がある方に対して、ターゲティングを実施していただきました。
これまでそういった施策を行っていなかったのですが、特にリピーターの方々をターゲットに広告配信できたのがよかったと思います。
-実際に、実施をされてのご感想を教えていただけますか。
大澤:まず社内においては新たな取り組みに対して一定の評価を得られました。また来店計測では思っていたよりもリアルな数値が出てきたので、面白さもありつつ担当者としてはその課題に対してもっとしっかりと改善をしていかなければいけないな。という印象を抱きましたね。
-今後の展望を教えてください。
大澤:やはりPDCAをしっかりと回して、今後の宣伝活動やマーケティング活動につなげていくことが重要だと思います。今回の出稿プランは少額の出稿だったため、実際に来店された方の客層や年齢層までは計測の対象ではなかったので、今後は少額からでもそういった計測ができるようになれればありがたいなと思っております。
-最後に、まだ位置情報のマーケティングを使ったことがない方や迷っていらっしゃる方に向けてメッセージをお願いします。
大澤:これまで宣伝物や媒体物の効果検証はなかなかできなかったと思いますが、今は新しいマーケティングサービスが日々進化をしております。先入観に囚われずいろいろなことを試してみてもいいのではないかと思います。
企業情報
企業名 | 株式会社サンシャインシティ |
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本社所在地 | 東京都豊島区東池袋三丁目1番 |
事業内容 | オフィス、ショッピングセンター、劇場などの賃貸事業ならびに展望台、水族館、コンベンションセンター、駐車場などの運営 |
企業サイト | https://co.sunshinecity.co.jp/ |